姑獲鳥の夏 劇場版

公開初日に見に行くという、ワタクシとしてはかなりの気合いが入りよう。
さて、感想。原作のあのボリュームを考えれば、限られた時間の中でよくまとめているなと。妊婦のトリック?の件についても、まあまずまず。いくつかの出来事の、その背景描写が弱いかなあとも思ったけど、これも時間の都合上仕方ないか。削るのも難しいだろうし。
作品の時代設定、昭和27年という、時代の空気、感触といったものが表現されているのかという点については、見終わった時点ではなかなか上手に出ていたように感じていたんだけど、時間が経つにつれ、そうでもないかなと。いや、実際その時代に生きていたわけではないので、なんとも言えないですが。何て言ったらいいのか、広がりみたいなものがあまり感じ取れなかったといいますか。箱庭のような感じといいますか。
配役については、もう原作読んだ一人一人がそれぞれ色々なイメージを持つだろうから、これでベスト!的な配役なんて最初から無理だろうけど、まあ、それはそれとして、やっぱりファンだから、あーこれは違うとか、あーこれは良いねとか思うのも当然でありまして。
で、実際に映像作品を見てお前はどう思ったのかと言いますと、京極堂は原作からはどうしても「陰」のイメージを持ってしまうけど、堤さんの京極堂は「陽」ですね。健康的。セリフもやや早口。パンフ読んでいたら、監督にゆっくり話すように言われたとのことなので、これでも抑えめなのかと。関口、榎木津探偵、木場修はまずまず。とくに木場修は最初に配役知ったときには?だったけれど、実際に見てみると悪くなかった。あっちゃんは可愛くてデレデレ。ザクロにも萌えと。ネコ好きにはたまらないものがあります。
あと、憑き物落としのシーンでは音楽がうるさく感じたなあ。あそこは静かに見せて欲しかった。それと、最後の最後ですね、問題は。あれは要らなかったな。音だけにするか。言葉で見せるかで良かったのでは。
ダラダラと書いていますが、原作ファンで気になっているのなら見に行くのがよろしいかと。見て、気に入らなければネットでこき下ろせばよろしいかと。私はなんやかや言いつつも映像化してくれたことに拍手を送ります。なにより楽しんでみることは出来たのだから。原作を知らない人が見に行くとどうなるのかは何とも想像できません。
映画もシリーズ化になるのかな?映画も良いんだけど、出来れば、テレビドラマとしてじっくり作って欲しい気もする。昔のwowowNHK・BSのドラマみたいに。でも、お金の問題があるだろうなあ。